02_イタリア PFM 国別

PFM / PHOTOS OF GHOSTS(幻の映像)

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メンバー

  • Franco Mussida:guitar, vocal
  • Mauro Pagani:flute, piccolo, violin, vocal
  • Giorgio Piazza:bass, vocal
  • Flavio Premoli:keyboards, vocal
  • Franz Di Cioccio:drums, vocal

  1. RIVER OF LIFE 人生は川のようなもの 6:58
  2. CELEBRATION セレブレイション 3:50
  3. PHOTOS OF GHOSTS 幻の映像 5:20
  4. OLD RAIN オールド・レイン 3:40
  5. IL BANCHETTO 晩餐会の三人の客 8:34
  6. MR.9 ‘TILL 5 ミスター9~5時 4:09
  7. PROMENADE THE PUZZLE プロムナード・ザ・パズル 7:34

レビュー

1973年9月に発表された3作目で、世界デビュー盤になります。これまでに発表された2作品から6曲を、キング・クリムゾンにも在籍していたピート・シンフィールドが英詩を担当し、再録音されたものです。

RIVER OF LIFE

PFMを代表する1曲。叙情性、美しさを極めた名曲で、これまでに何度聴いたか分からないほど聴いている曲です。

イントロの切ないアコースティックギターにフルートやベース、キーボードが寄り添い美しい楽曲が展開されると思いきや、突如始まる激しいバンドアンサンブルにハッとします。

その後ボーカルが入りサビになるのですが、このサビが物凄く美しいのです!全てはこのサビのフレーズを引き立てるような曲展開に思うのですが、ここまで細部まで作り込まれた美しい楽曲はそうそうお目にかかれません。

基本は静と動の切り替えるドラマティックな曲ですが、その中にバロック音楽、クラシック、ロックなどの様々な要素があり、とても6分58秒の曲とは思えないくらいのアイデアが凝縮されています。

シンフォニックロックの名曲中の名曲!必聴です!

CELEBRATION

PFMのライヴのアンコールで必ず演奏されるのではないでしょうか?こちらもPFMを代表する名曲です。

1曲目とは打って変わってキャッチー?なモーグシンセサイザーによる名フレーズが印象的。祭典の曲なのですが、その祭典の様子が目に浮かぶようです。個人的にはバッキングで細かく刻んでいるギターがお気に入り。ピッコロによる軽やかな演奏も楽しげです。

そこに、突如シンフォニックロックなPFMが顔を覗かせます。メロトロンによるストリングスが効果的に使われています。

最後はコーラスも含め「セレブレーション!」と歌い祭典が幕を閉じます。

PHOTOS OF GHOSTS

こちらもPFMの得意とする静と動の振り幅の大きさを堪能できる曲です。フルートとピアノの暗いトーンから始まり、美しいコーラスワーク、躍動感溢れるヴァイオリンソロなどを経由して突如GENTLE GIANTをお手本にしたような複雑なキメが素晴らしいです。

壮大さ、激しさ、複雑さ、美しさをわずか5分22秒に閉じ込めた名作です。

OLD RAIN

マウロ・パガーニが全面に押し出された曲です。主旋律はヴァイオリン、ピッコロ、フルートと切り替わり、それぞれの楽器を優しく、丁寧に演奏している印象です。

PFMの美しさ、華やかさはマウロ・パガーニの貢献が大きいことがよく分かる作品です。

IL BANCHETTO

本アルバムで唯一タイトルも歌もイタリア語の曲です。

イントロの優しいアコースティックギターから始まり、牧歌的なヴォーカルが加わりバンドアンサンブルが始まる曲調はよくありそうな展開。ただしこのまま終わらないのがPFM。

ヴォーカル後に活き活きと伸びやかに演奏されるフルート以降に様子が一変します。ギターのアルペジオにゆったりとしたモーグシンセサイザーが絡みつき、次第にハープやメロトロンで空間が鮮やかに装飾されていきます。

その後、キーボードによるオーケストラのような演奏を挟み、ピアノソロ。優しい雰囲気ながらも場面転換は非常に激しい。フラヴィオ・プレモーリの独壇場です。

いつの間にか冒頭のメインテーマに戻り曲は終わるのですが、巧みな構成力に圧倒されるばかり。メロディーの良さ、高度な演奏能力も手伝い、唯一無二の音楽を展開しています。

MR.9 ‘TILL 5

激しく複雑なドラムの後、GENTLE GIANT顔負けのリフが展開されます。前の曲とのテンションの落差も去ることながら、これだけ複雑な演奏にも関わらず、キャッチーな印象を受けるのが不思議。

ヴォーカルパートでは裏で細かくリズムを刻むギターが印象的。メインパートのような存在感です。所々にヴァイオリンやピアノ、ヴァイオリンが絡みながら進行しますが、PFMは香り付け程度に登場するパートもよく練られていると思います。

一旦静かになり、ロールするドラムにピッコロ、ピアノ、ギターが加わり、いつの間にか冒頭の超絶リフが再度訪れ、フェードアウト。

PROMENADE THE PUZZLE

フルート、アコースティックギター、ピアノの優しいイントロから、静かに語りかけるようにヴォーカルが加わります。とても心地よい音色です。

一呼吸置いて、ピアノの演奏から一転して明るくリラックスしたコーラスに。途中フルート、オルガン、シンセサイザーと同じフレーズが繰り返し演奏される部分は再びGENTLE GIANTの影響を感じる部分も。

美しいピアノとヴァイオリンが響き渡った後に再びイントロのヴォーカルパートが登場する。最初のヴォーカルとは異なり、段々熱を帯びてきてアルバムの最後に向かいます。鐘のような音とシンセサイザーによるフレーズが繰り返し演奏されフェードアウトしていきます。

 

プログレッシブロックにおいて、私がイギリス以外の国で初めて聴いたアルバムが本作になります。プログレッシブロックに限らず、洋楽を聴く際にはイギリスかアメリカの音楽を聴く機会が多く、それ以外の国の音楽にはあまり触れることが無いと思うのですが、本作はプログレッシブロックの本家であるイギリスのバンドに劣らない良質な音楽と、イタリアならではの良さが盛り込まれおり、「イギリス以外にも素晴らしい音楽がまだまだあるんだ!」と気付かせてくれました。

ジャケットの帯に「(キング・クリムゾン、ELPの)グレッグ・レイクに見出された」と書かれており、本作の音楽においてグレッグ・レイクやピート・シンフィールドの影響が多大にあるものと受け止められますが、収録されている曲は1作目、2作目の作品の再録音で1曲のみ新曲という構成ですので、グレッグ・レイクらが関与する前から良質な音楽を作成していたことが良く分かります。

プログレッシブロックを聴くうえで外せない名盤です(個人的にはマスト作品です!)。個人的な思い入れも含めてレビューを書きましたが、まずは1曲目を聴いてください!きっとPFMの魅力がわかると思いますので。

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