THE TRIP

THE TRIP

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バンド概要

1967年に結成されたイタリアのグループです。1stと2stはギター、キーボード、ベース、ドラムの4人編成でしたが、3rdでギターが脱退してキーボードトリオにバンド形態が変わります。

また、3rdからはドラマーが後にArti e Mestierを結成するフリオ・キリコに変わります。

3rdからELPタイプのキーボードトリオとなり、幅広い音色を響かせるキーボードに、手数の多いドラムが縦横無尽に繰り広げられるのが特徴的です。

キース・エマーソンほど特徴のあるサウンドではないものの、イタリアらしい気品あふれる豊かなキーボードサウンドは良い意味でクセが無く、聴く人を選ばないサウンドだと思います。

イタリアでキーボードトリオと言えばLE ORMEが有名ですが、THE TRIPもキーボードトリオ好きにはおススメできるバンドです!

アルバムレビュー

Atlantide(1972)

1972年発表の第3作目の、Atlantide(アトランティーデ)です。

キーボードトリオとなりバンドサウンドが変化した記念すべき作品です。幻のアトランティス大陸をテーマとしたコンセプトアルバムとなっています。

キーボードはエレクトリックピアノを始め、様々な音色を聴かせてくれますが、このキーボードに負けじと個性を炸裂させるドラミングとのやりとりが聴きどころのうちの1つだと思います。

このアルバムの発表時点からフリオ・キリコのドラムスタイルは確立されていたようで、Aメロでヴォーカルが歌っていようがお構いなしに叩きまくる様は健在です。

2曲目など、Aメロの5小節目から8小節目は毎回違うタム回しを決めるなど、当時としては面白いアプローチをしていたのではないかと思います。

ただし、演奏が全体的にまとまりがないような印象も多少見受けられます。バンド形態が変わり、リズムキープに終始しないドラマーが加入したばかりの状態であったから仕方ないかもしれません。

しかし、バンドのまとまりについては、次作で見事に解消されているように思います。

本作は粗削りながらも個性をぶつけ合いながら展開されていく部分が最大の聴きどころかもしれません。

キーボードトリオ好きにはおススメできる作品です。

Time Of Change(1973)

キーボードトリオとなって2作目となるTime Of Change。1973年発表の作品となります。

前作で表現したTHE TRIPのキーボードトリオとしての音楽を飛躍的に発展させ、高い演奏能力をもとに形にした作品となっています。

「個性的なメンバーが奏でる音同士を、どのようにかけ合わせれば良質な音楽になるか」という難題を見事にクリアした作品になっていると思います。

本作は1曲目に20分もの大作「Rhapsodia」を配置し、残りは小曲4作が並ぶ、ELPのタルカスと同様の構成となっています。

聴きどころはやはり1曲目。ジャケットからも見てわかるようなファンタジックなキーボードサウンドが展開されますが、ベースとドラムが加わりバンドサウンドになった途端、スリリングな演奏が展開されます。

前作で感じたまとまりの無さが見事に解消されながらも、勢いのある演奏はさらに洗練されているから驚きです。

分厚いコーラスや中盤(と言っても14分あたりですが)のジャズアプローチによる場面返還など、長尺ながらも時間を感じさせない展開に心奪われます。

3rdで感じられたバンドの一体感の無さが見事に解消されており、高度な演奏を息ぴったりに演奏する様はお見事。曲全体を通してファンタジックにまとめているからか、非常に聴きやすい印象も受けます。

個人的にはイタリアンプログレッシブロックの中では必聴レベルの名盤だと思っています。キーボードトリオ好きならずとも、プログレッシブロックに興味を持たれている方など、幅広い人におススメできる作品です。

 

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